【がん宣告】まさか自分が
私は昨年の6月末に45歳にして仕事を辞めた。
夜勤のある工場勤務に疲れてしまったから。
16年、よく耐えたな。
退職後は専業トレーダーとして今日までやりくりしてきた。
専業トレーダーは孤独だが、対人コミュニケーションが苦手な私にとって孤独は全く気にならない。
稼ぎは安定しないがストレスは明らかに減った。
その退職から10ヶ月過ぎたゴールデンウィーク明けの5月7日。
胃癌が見つかった。
サラリーマンじゃなくなると当然、毎年の職場検診が無くなる。
仕事を辞めたことで運動不足となり、体重が62㎏から69㎏へと増えたこと以外に健康の不安は特になかった。まあ一応健康診断は受けておこうかなと思い、4月に人間ドックを受けたのだ。
人間ドックといっても職場健診と内容はほぼ同じ。いくつか検査内容は増えるがそれで癌が見つかったわけではない。
慢性胃炎と粘膜不整があるとのことで、要精密検査となった。
この時にはまだ、癌かもしれないとか言われたわけではなく、念のため胃カメラ検査を受けた方が良いよと言われただけでした。それほど強く押されたわけではなく、こっちが断ればそのまま再検査せずに終わっていたと思う。
バリウム検査で引っかかったことに関しては、あまり驚きは無かった。
実は過去の職場検診でのバリウム検査でも異常はあったから。
40歳からバリウム検査を毎年受けることになるのだけれど、初めてバリウム検査を受けた40歳の時からすでに異常があったのだ。
その時の診断結果を見返してみると、粘膜ヒダ肥厚と書いてある。
しかし、『胃痛などの胃症状がおきたら、消化器専門医を受診してください。』としか書かれておらず、『要経過観察』とのことなので、すぐ病院に行こうとはならなかった。
その後も毎年バリウム検査は同じ内容だったのでなおさらだ。
職場検診だとバリウム検査の結果は後日、紙で送られてくるだけだが、今回の人間ドックでは検査結果を見ながら医者と話す時間が設けられている。たまたま慎重な医者に当たり、精密検査を勧めてくれているだけだと思ったが、医者の口からピロリ菌の話が出てきた。
慢性胃炎はピロリ菌感染の可能性が高いとのこと。
ピロリ菌感染の疑いはこれまでの職場検診では指摘されなかったし、まあやったことないし一回くらい胃カメラやってみるかと軽い気持ちでした。
こうして後日、胃カメラ検査を受けた。
初めてだったし、オエッてなるの嫌だったので麻酔をお願いしました。
麻酔しちゃえばバリウム検査より全然楽ですね。
そして運命の日5月7日、がん宣告を受けます。
ピロリ菌を除菌する薬を貰うつもりで行ったので、えっ?は?あれ?と、何とも言えない心境となりましたが、意外と冷静に話を聞いていました。
頭が真っ白になるってこんな感じなのか。
ラーメン食えなくなっちゃうのかな。